NexStar5 改造 その2

〜 アリガタプレートを使う 〜

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 NexStar5はとてもよくできたお手軽・お気楽自動導入望遠鏡です。が、構造上、フォークアームとの接点が固定であるため、ヘビーなEPを使うと、 前後のバランスが崩れ、追尾精度が著しく落ちてしまうことがあります。それを改善するために、NexStarユーザであるRay Cooper氏によって開発されたのが、NexStar5/8 Bracketで す。これに別売りのUniversal Plateを使うと、NexStar架台に小口径屈折等を載せることもできるようになります。が、この方式では「鏡筒→NexStar架台」は可能です が、「NexStar鏡筒(C-5)→他の架台」で行き詰ってしまいます。

 また、QCamで撮 影する場合、CCDのサイズが小さいことから、非常に視野が狭くなります。NexStar(特に2号)の追尾は視野内のある一点で追尾するのは得 意なのですが、デッドセンターに持ってきて追尾させようとすると、なかなかうまく行きません。NexStar5 1号のときはうまく行っていたのですが、2号はいまいち機械的な組立精度(すなわち完成度)が落ちているようです。(ああ、1号よ!カムバック!)視野の 中で、あっちへ行ったり、こっち行ったりしている惑星を、ジジジとセンタリングしていると、とってもイライラしてしまいます。

 イライラしながら撮影していたある夜、友人が「寝ている赤道儀があるけど使う?」と言って くれました。持つべきものは友人よ、と思いつつ、二つ返事で借りることにしました。当初はRay's Bracketのカメラネジを使って、プレートを介して接続していましたが、なかなか面倒。笑。そこで、AD-VIXで販売しているパーツを使って、『アリガタプレート化』することに しました。(改造したのは2004年の2月だから、一年もこのネタは寝ていたのね。まさに「ネタ」ですな。爆。しょーもな。)

さて、手に入れたア リガタ・アリミゾをNexStarに取り付ける加工をするために、ten.さんの家におじゃましました。
(我が家のリバとタカハシステッカー付カロゴンが昼間に並んでいる光景はめったに見られないので、撮影しました。)
車庫の奥の方に、 ten.さんのオヤジさんの作業部屋があります。いいなあ。私もこういう部屋を作ればよかった。車庫の上にスライディングルーフの観測部屋を作るときに、 一緒に作ろうっと。笑。
「あれがボール盤デ シッ。」と指差すten.さん。こういうごちゃっとした部屋に、工具が整然とならんでいる雰囲気はすごく好きです。機械油の香りもね。技術工作室を思い出 す!ここでシャカシャカ穴を開けました。作業はもっぱらten.さん(笑)。私は設計に従って位置と径を指定するのみ。その後は、二人でとっととコーヒー 飲みに行きました。休日の午後に友人とサテンにいくのも久しぶりだ!
さて、自宅に戻って組み立て(組み込み)です。
左は、NexStarの心臓部、フォークアームと鏡筒の間のプレートです。これはフォークアーム側から見た図になります。右側の三点のビスで鏡筒を保持し ています。
メスアリを組み込ん だところ。「あれっ?4点じゃん」と思った方、正解です。上のプレートに直接メスアリを組み込もうとすると、エンプラの黒い部分を外すしかありません。そ うすると、エンプラにカバーされているAlt用スパーギアが露出してしまいます。ゴミとかがここに入るととても面倒なことになるので、一枚スペーサを介在 させています。(下の画像を見てね)私の場合、Ray's BracketのBプレートがすでにあったので、それをそのまま活用しています。
横から見るとこうなってます。プレートとメスアリの間の黒い板が Ray's BracketのBプレートになります。フォークアーム側からはインチネジで3点止め。メスアリ側からはインチネジで4点止め。ネジ穴を切らなくてよかっ たので、とっても楽な改造でした。Rayに感謝!ちなみに、エンプラとメスアリは少し干渉したので、プラスチックカッターで丸く切り取ってます。目立たな いようにね。笑。
鏡筒側にアリガタプ レートを取り付けたところ。こちらは、Ray's BracketのAプレートに開いていた1/4ネジの穴二つをそのまま活用しました。鏡筒に新たな穴をあけるのは抵抗があったので、ちょうどよかったで す。またまたRayに感謝!

バランス的に、EP側に重たいEPあるいはデジカメをつけるので、EP側を長くとれるようにしました。
こちらは接眼部の SCTネジ→2インチアダプタ&2インチ→アメリカンアダプタです。2号は1号と比べて、SCTネジ部が少し手前にでていたので、一番奥まで締めると、ネ ジ部を通り越してしまいます(これも1号にはなかった)。そのため、節分の豆が入っていたプラスチックのマスを切り取って、スペーサにしてます。
1/4ネジ止めの アップです。
架台と鏡筒を組み合 わせたところ。何枚か板が間に入ってますので、若干幅が広くなります。
同アップです。なか なかきれいに仕上げることができました。設計ミスしてなくてよかった。ten.さん、協力&助言、どうもありがとう。

昨年の冬のボーナス時期に、目を付けていたボール盤が安売りしていたので、すかさずゲットしたのは言うまでもありません。今は何か穴をあけるものはない か、日々目を光らせている毎日です。笑。
NexStar5 OTA on ten.'s EM-10

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All rights reserved by Kazu.T. Very thanks to Mr.Ten. and  Mr.Ray Cooper.
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